この記事では、北海道にある神居古潭ボルダーを紹介します。
所在地
神居古潭は北海道旭川市にあるボルダリングのエリアです。今は廃線となっている旧国鉄函館本線神居古潭駅の近くに岩があります。SLや駅舎が保存されており、観光客も訪れる場所です。
アクセス
バス
神居古潭へは北海道中央バスまたは、空知中央バスで行くことが可能です。旭川駅から30分ほどで到着します。
自動車
神居古潭には観光用の駐車場があり、15台くらいは停めることができます。
売店もありお菓子や飲み物も購入できるので、地元への還元の意味も込めて積極的に利用したいものです。
基本情報
環境
岩質はチャートや石灰岩などが混じった変成岩です。古代の地層が大地の変動によって複雑に変化した珍しい岩です。ガビガビのホールドでフリクションがあるものの指に刺さって少し痛いです。
神居古潭駅
このエリアには旧国鉄函館本線の神居古潭駅がありました。今は駅舎とSLが展示されているのみで、レールはほとんど撤去されている状態です。
観光客も訪れる場所なので、大声は控えてマットで道をふさがないなどマナーを守った行動を心がけましょう。
アプローチ
岩場へのアプローチを紹介します。駐車場を出て橋を渡ると、旧神居古潭駅の看板や駅舎が見えます。そこにあるSLの横を通る過ぎて少し歩くとトンネルがあります。
トンネルは真っ暗なので足元に気をつけてください。トンネルを出て2、3分のすぐのところに踏み跡があるので、川側に降りるとエリアに到着です。駅舎の近くにトイレもあるのでクライミングの環境としては整っている快適な岩場です。
主な課題
まずはシゲル岩とケンジコモロボルダーの課題を紹介していきます。
シゲル岩
シゲル岩のカンテのラインが「チキンスープ」(6b)です。被った下部とは対照的に、スプーンですくったような滑らかな上部が特徴的です。高さのあるリップでのマントルが痺れるハイボールです。
その左側のラインは「トラウマ」(7b~7b+)で、これもハイボールなのでランディングには注意してください。
ケンジコモロボルダー
ケンジコモロボルダーには直登するラインから、トラバースるするま課題まで、数多くのラインがあります。
「AKR」(6c)はアンダーからリップへの一手のタイミングが重要な課題です。
他にも「ターボチャージド」(7a)、「ジェット」(7a+)やトラバース課題の「ハブ」(7b+)など飽きることなく登ることができます。
梁山泊
ケンジコモロボルダーよりも少しだけ駅舎よりの場所に巨大な垂直の壁があります。この梁山泊は高さが6.5mもあり、下地はフラットなもののかなりメンタルを試されます。
「コロポックル」(6a+)はクラックをうまく使いながら体幹で登っていく好課題です。
「ラストダンス」(6c)はかなりの高さがあるのでトップロープでも登られています。
「ガンボルト」(6b+~7a)や「モンキーフェイス」(7a+)はムーブが多彩で人気の課題です。
プレデター
さらに駅舎よりにもいくつかの岩があります。ガバとカチを使って登る前傾課題「プレデター」(6b+)などがあります。
おすすめ飲食
地元のクライマーに教えてもらったのが、「トリトン」という回転ずし店です。
回転寿司とは思えない肉厚で食べ応えのある美味しいネタのお寿司が提供されています。旭川は内陸にあるにも関わらず、北海道の魚介類のイメージを崩さない新鮮な具材で、これぞ北海道というおいしさでした。
飲食とは少し違うのですが、「男山酒造」という印象的な酒蔵があったので紹介します。
もともとは大阪の伊丹の酒蔵で、歌舞伎に取り上げられるほど有名でしたが、財政難から存続の危機に陥っていました。そこで男山の継承に名乗りを上げたの旭川の酒蔵であり、現在はこの地で日本酒の製造を続けています。その味を残そうという希望と意志に惹きつけられるものがあります。
中は博物館のようになっていて、昔の酒造の道具を見ることができます。もちろんお酒は美味しくいただきました。
以上神居古潭ボルダーの紹介でした。スケールの大きなボルダーで、アプローチとランディングもよく、岩場の雰囲気がとてもいいのでぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
参考元
「日本ボルダリングエリア 上」山と渓谷社