今回は兵庫県にある大野山のボルダーについて紹介します。
概要
大野山はその名前の通り山の中にあるボルダーエリアで、斜面に沿って岩が転がっています。読みは”おおやさん”といいます。
所在地
兵庫県のなかでも京都や大阪寄りにある川辺郡に大野山はあります。この標高754mの山の中がクライミングエリアです。
山頂付近には大野アルプルランドという天文台やキャンプ場を運営している施設ありますが、その付近にボルダリングに適した岩が散らばっています。
トポ
正式なトポは発行されていないので、ローカルのクライマーなど知っている人に案内してもらうといいでしょう。
Free Fanの55号、57号に大野山に関する情報が掲載されているので入手可能な人は参考にしてください。
これらには課題の情報は載っていませんが、2007年当時に発生したアクセス問題に関する記事が掲載されています。岩場の開拓、利用に関して非常に参考になる内容ですので一読することをおすすめします。
アクセス
大野山周辺には公共の交通機関がないので自動車でのアクセスが一般的です。
自動車
自動車で行く場合でもどこからアクセスしても山道を行くことになります。舗装はされていますがカーブも多いので車酔いしやすい人は対策をしていくといいでしょう。
駐車場は山頂にあるアルプスランドの駐車場を利用しましょう。路上駐車は通行の邪魔になりますし、崩れる可能性もあるので絶対やめましょう。
基本情報
開拓
1999年頃に地元猪名川町のクライマーが、森林組合の組合長に許可を得て開拓を開始しました。
徐々にクライマーへ情報が広がる中で、ある山岳会による無許可のボルト打ち、木の伐採によって2006年に森林組合から登攀禁止となりました。
その後当該の山岳会の謝罪やクライマーと地元との交渉もあり再度登れるようになっています。
環境
人里離れた山の中がクライミングエリアとなりますが、アルプスランドという観光地があり、そこを訪れている人の迷惑にならないように大声を控えてクライミングをしましょう。
岩質は溶結凝灰岩であり、まるっとした形状に適度にフリクションがある感じで、暑くても比較的登れる岩場といえます。
観光地
アルプスランドは天文台やキャンプ場が併設された観光地です。地元の方による岩巡りガイドツアーなども行われており、観光客も岩場の近くを訪れるので行動には十分に気をつけましょう。
アプローチ
山頂の駐車場からは北川の稜線に沿ってボルダーが転がっています。
「界十一」「界十二」などと刻まれた岩が点在していますが、集落の境界を示すために古くから印とされていたようです。
主な課題
トポがなく課題名がわからないものが多いので、ほとんど写真での紹介になります。
「界十一」と刻まれた岩はほどよい高さのほぼ垂壁の課題です。駐車場からも近く、アップにも最適なボルダーです。
また、下の画像の岩は場所の詳細は不明ですが、ホールドもよく快適に登ることができます。
裏筋
下の画像は「裏筋」(初段)がある岩です。かなりオーバーハングした迫力のあるボルダーで、縦にあるクラックを使って登ります。
この課題はパワーとテクニックが必要で、登りごたえがあります。
夫婦岩(十二界岩)
大野山のなかでもメインと言ってよく、ラインが多くある岩が十二界岩です。
その中でも大きなポケットを使って左端から右にトラバースしていく課題が「十二界トラバース」(一級)です。
以上大野山ボルダーの紹介でした。ここで紹介していない岩や課題も多くありますので、知っている人に聞いて行ってみてはいかがでしょうか。
参考元
- 日本フリークライミング協会会報誌 Free Fan 55号、57号
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