クライミングのための栄養素 βアラニン

Diet
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今回は筋持久力の向上パンプ対策に効果的と考えられる栄養素として、βアラニンについて紹介していきます。

βアラニンとは

βアラニンは非必須アミノ酸の一種で、食事から摂取することが可能です。主に肉や魚などタンパク質を含む食品を通じてカルノシンという形で取り入れています。

βアラニンのメリット

βアラニンのメリットとして、筋力と筋持久力の向上パンプの低減が挙げられます。短時間の瞬発的な運動においても、長時間の運動に対しもパフォーマンスを上げる効果があります。

運動中に力が出なくなる原因の一つとして、筋肉の内部が酸性に傾くことが考えられます。このとき、浸透圧の作用で血液中の水分が筋肉内に侵入します。それが進むといわゆるパンプした状態になり、筋肉がパンパンに張ってしまうのです。

これはクライミングにおいては大敵で、ここらへんの内容はROCK&SNOW37号(2007年の記事!)に掲載された新井裕己氏によるコラム「ハードコア人体実験」にも記載されています。

それに対してβアラニンは緩衝作用があります。これは筋肉の細胞にβアラニンが取り込まれると、酸性に傾いた環境を中性に戻そうとする作用があるということです。すなわち環境を中性にすることで、水分の流入を防いでパンプを抑制することと、筋力の低下を防ぐことが期待できます。

βアラニンの利用

βアラニンはヒスチジンというアミノ酸と結びついて、カルノシンになります。このカルノシンがpHの緩衝作用を持っていて、酸性になることを防いでくれます。

上でも述べましたが、カルノシンは肉や魚などにも含まれており、食事で摂取しています。しかし継続的に運動をする人や、クライミングのパンプ対策と考えたとき、十分な量を取り入れるには食事だけでは不足する場合もあります。ヒスチジンは人体に豊富にあるのでβアラニンを摂取すれば問題ありません。

βアラニンの摂取

一日当たりの摂取量は3g程度が推奨で、1.5gを二回に分けるなどするといいでしょう。

βアラニンを多く摂取すると全身がぴりぴりとするようなしびれを感じることがあるそうです。これはβアラニンフラッシュと呼ばれ、これが苦手な人は摂取量を減らすといいでしょう。ちなみに私はβアラニンフラッシュを感じたことはありません。

以上βアラニンの紹介でした。筋力や筋持久力を向上させたい、クライミングの際にパンプさせないようにしたいと思っている方は摂取してみてはいかがでしょうか。

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