今回はアメリカにあるクライミングエリア、Hueco Tanks(フエコタンクス)の概要について紹介します。
Hueco Tanksの場所
フエコタンクスはテキサス州の西方の、ニューメキシコ州とメキシコの国境近くに位置します。
フエコタンクスから50kmほどの距離にEl Paso(エル・パソ)があるので、車で移動すれば買い物や宿泊など生活にも困らない環境です。
メキシコの国境付近ということもあり、夏は暑く冬でも比較的暖かい土地です。砂漠気候で乾燥した気候ですので朝昼の寒暖差が大きく、体温を調整しやすい服装で行くことをおすすめします。
Hueco Tanks自然保護区
Hueco Tanksは自然保護区に指定されているので、立ち入りや自然の改変が禁止されているところもあります。
この土地に人が住み始めたのは1万年以上前になり、原始的な生活をしていました。農耕や狩猟などで生活をしていたと考えられます。同時に壁画を残すなど文化的な様子も見られます。
新大陸の発見とともにヨーロッパ大陸から人が入ってきて、この土地の周辺に住むようになると、先住民も消えてしまうことになります。現在では壁画などに先住民の名残を見ることができるのみです。
こう言った歴史もあり、フエコタンクスにはクライミングに訪れる人以外にも、ハイキングやピクニック、壁画の観察にくる観光客などもいますので、お互いに譲り合いながら利用するようにしましょう。
Hueco Tanksのキャンプ場
フエコタンクスにはキャンプ場も併設しており、テントを張って滞在することも可能です。
キャンプ場内には受付があり、そこでテントを張る場所を申告して料金を払います。電源つきのサイトと電源なしのサイトがあり、水は共同で使用するようになっています。
20箇所のサイトのうちどこでも好きな場所を選べますので快適に寝れるところを探しましょう。
今回キャンプサイトの受付に行くとあのジェイソン・キールに会うことができました。日本の岩場のことや、フエコタンクスで登りたい課題などについても話すことができてとても貴重な時間になりました。やはり世界中から有名なクライマーが集まってくるようです。
Hueco Tanksへの入場方法
フエコタンクスは入場できる人数が限られており、ガイドが必要なエリアと、ガイドなしで入れるエリアに分かれています。
ガイドが必要なエリアに行くには、事前に電話で予約が必要です。入場したい日の一週間前までに予約する必要があります。
North Mountainのみが唯一ガイドなしで入れますが、同時に入場できる人数が70人までです。それ以上の人数になった場合、一人退場すると新しく一人入場できるという仕組みになっており、ゲートの前で待つ必要があります。
このガイドなしのエリアでも事前の電話予約が必要で、90日前までとかなり時間に余裕を持っておかなければいけません。
このようにフエコタンクスで登るためには基本的に予約が必要ですが、これが結構ハードルが高いと感じました。
日本からだと時差もあるので、深夜に電話をかけなければいけません。もちろん英語でのやりとりになるわけですが、これがもうとにかく大変でした。自分の英語力のなさもあるとは思いますが、テキサスなまりの癖の強い英語のようで全く何を言っているのかわかりません。
何度も聞き直してなんとなくわかるという程度です。今回は年末年始という繁忙期であったせいか、すでに予約の枠は埋まっているとのことでした。
Hueco Tanksでの注意点
これまで書いてきたように、フエコタンクスで登る際はいくつか注意すべきことがあります。
まずは事前に予約が必要なのでツアーに行くと決めた時点ですぐに電話をしておくといいです。
予約ができなかった、レストの予定を変更して急に登りたくなったという場合は、ゲートに並んで順番を守り、入場が可能になるまで待ちましょう。
立ち入り禁止の場所には絶対入らなようにしましょう。壁画が傷つかないようにしたり、植物を守るために、下記のエリアは立ち入り禁止となっています。
キャンプサイト以外のところではテントを張らないようにしましょう。これもフエコタンクスの自然環境、歴史的環境を破壊しないために重要なことです。
他にもゴミを捨てないことや火気の使用などは当たり前のこととして守りましょう。
以上フエコタンクスの概要でした。歴史から現在のアクティビティまでまとめましたので、参考になれば幸いです。
参考
- Hueco Tanks: The Essential Guide To America’s Bouldering Mecca
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