今回はホールドの種類のなかで、ピンチとポケットの持ち方、ホールディングを紹介します。
ピンチ
ピンチは親指と、それ以外の指でホールドを挟み込んで保持をするホールディングてす。
タンデュとの違いは、親指を使うかどうかです。この親指を使うかどうかで、力の発揮の仕方が異なります。タンデュでは指が伸びないように耐えるホールド力が必要なのに対して、ピンチは指で挟み込むピンチ力が必要です。
使う筋肉も異なりますので鍛え方も異なります。クライミングではタンデュが使える場面のほうが多く、ホールド力がある方が強いクライマーとされます。
ホールド力とピンチ力とは別にクラッシュ力というものもあります。これはその名の通り手を握り込む力のことで、握力測定で計測する力はこのクラッシュ力です。クライミングではつらら状のホールドを握り込むときくらいしか使いません。
一般の人はこの3種類の違いがわからないので、クライマーに対して「握力すごいでしょ?」と聞いてくるのです。クライマーにとってはクラッシュ力よりも、ピンチ力と特にホールド力を鍛えることが重要です。
ポケット
ポケットは穴が開いている形状のホールドです。一本の指しか入らない一本指ポケット、二本の指が入れば二本指ポケットなどがあります。
一本の指しか入らない場合は、中指が力が入りますが、まれに穴が小さかったり、指が太すぎて入らない場合は、他の指を使うときもあります。
二本指ポケットでは、中指と薬指の組み合わせか、中指と人差し指の組み合わせでホールドすることが多いです。
中指と薬指の場合はフラットなホールドに対して、自然に保持している感覚になります。また、小指側に力を加えられるので、手首から肘、肩から背中にかけての筋肉を動員しやすくなり、力を発揮することができます。多くの人は中指と薬指の組み合わせを好んで使用します。
薬指を使うと少し違和感がある、痛みが出るという方は人差し指と中指の組み合わせを使う場合があります。この持ち方だとガストン気味に持つことができるので、肩を入れたムーブができるなど、可動域を増やしたり、バリエーションを増やすことができます。
どちらの組み合わせで保持するかは、それぞれの好みになるでしょう。
俵持ち
丸い形状のポケットであれば、指を重ねて三本入れてホールドすることもできます。この持ち方を俵持ちと呼びます。
米俵を重ねた形に似ているのでこう呼ばれています。
指が三本になるので二本指よりも力を入れることができます。また、三本入りそうであれば俵持ちを試してみる価値はあります。
以上。ピンチとポケットについて解説してきました。同じホールドでも持ち方のバリエーションを持つことで、ムーブの引き出しが増えます。様々なホールディングにトライしてみてください。
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