クライミングのための自宅でできる筋トレ 上腕三頭筋

Training
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今回はダンベルでできる上腕三頭筋のトレーニングを紹介します。上腕三頭筋はクライミングにおいては体を引き上けたりプッシュの動作で使用する筋肉です。ここを鍛えることで、二の腕を引き締める効果も期待できます。

上腕三頭筋の解剖学

上腕三頭筋は肩関節と肘関節をまたいでいる多関節筋です。上腕三頭筋が発達すると、馬のひづめのような形状が外からでもわかるようになります。

上腕三頭筋という名前のとおり、筋頭が三つに分かれており、体に近いほうを長頭、遠くの表面に近いほうを外側頭、遠くの深いほうを内側頭といいます。

長頭は肩甲骨を起始としており、外側頭と内側頭は上腕骨を起始としています。下にいくと長頭と外側頭、内側頭はつながり、前腕の尺骨に停止しています。

上腕三頭筋の役割

上腕三頭筋の働きには、肘関節の伸展肩関節の内転肩関節の伸展があります。

肘関節の伸展は、曲げた腕を伸ばしていく動作です。

肩関節の内転は、腕を上げた状態から横に広げ、体の側面を通って、体の前まで回す動作です。両肩と両膝で作られる平面内の動作で主に、長頭が使われます。

肩関節の伸展は、体の上に上げた手を、体の前に降ろして、体の横から後ろに回す動作です。肩関節の内転と伸展は似ていますが、腕を動かす平面が異なります。

クライミング動作での使用例

上記で上腕三頭筋の役割を解説しましたが、実際のクライミングのムーブではどう使われているでしょうか。

まずは、代表的なムーブはマントルで体を押し上げるときに使われます。腕立て伏せをするようなイメージです。

右腕の上腕三頭筋で体を押し上げている

また、肩によるプッシュで体を持ち上げるときは、肩関節の伸展動作になります。このとき肘を体に近づけていく局面で上腕三頭筋が働きます。

右肩を中心に腕が伸展動作をしている

以上のようにクライミングのムーブにおいて、体の引き付けからプッシュまで、上腕三頭筋は様々なムーブに関わっていることがわかります。

ダンベルを使った筋トレ

それでは自宅でもできるダンベルを使った上腕三頭筋を鍛える種目を紹介します。

ダンベルキックバック

一つ目の種目はダンベルキックバックです。

まずは、左手で例を説明します。椅子やベンチに右手と右ひざをついて前傾姿勢をとります。左手でダンベルを持ち、左肩と左肘を平行にし、左の前腕をだらんと下に降ろします。

そこから肘を伸ばしてダンベルを持ち上げ、左腕が水平にまっすぐになるようにします。この時上腕三頭筋がしっかり収縮することを意識して、0.5秒くらい止められる重量を選択するとよいです。

ダンベルを上げて、腕を水平にする

できるだけ足や体の反動を使わずに実施すると効果的です。

ダンベルフレンチプレス

次は長頭を狙ったダンベルフレンチプレスです。

ダンベルを両手で持ち、頭の後ろに持ってきます。ダンベルをぶら下げるような感じで持ってスタートします。そこから肘を伸ばしてダンベルを上に上げます。この時腕を伸ばし切ると、負荷が抜けてしまいますし、頭にぶつけることもあるので、腕は少し曲げた状態で構いません。ダンベルを真上に上げるイメージで上げてください。

ダンベルを真上に上げる意識で

片手で持って実施するバリエーションもあります。肘が痛い場合は片手で実施して、痛くない肘の開き具合を探るといいでしょう。

キックバックもフレンチプレスも、筋肥大を目指すのであれば10回できる重量を2~3セット実施しましょう。筋肥大が十分であると考え、筋力を向上させることが目的であれば3~5回できる重量を2~3セット実施しましょう。上腕三頭筋は羽状筋のため、高重量に反応すると言われているので、けがに気を付けながら重いウエイトのトレーニングも試してみてください。

以上、上腕三頭筋を鍛える筋トレについて紹介してきました。マントルが苦手だったり、プッシュして体を上げる力が不足していると感じる方は、上腕三頭筋の筋トレを取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考元

「プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典」 ナツメ社


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