アウトドアにクライミングをしに行くときは、アプローチやルートの配置、グレードなどの情報を入手する必要があります。今回の記事ではクライミングエリアの情報の見つけ方を紹介します。
書籍
書店やインターネットで販売されているルート図、通称トポには、岩場の所在地や駐車場、岩の配置やルートの名前、グレードなど、クライミングをするために必要な情報がそろっています。
書籍のトポの中でも複数の岩場をまとめたトポと、一つの岩場のみを取り上げたトポがあります。複数の岩場をまとめたトポには「日本100岩場」や「日本ボルダリングエリア」などがあります。
これらは多くの岩場の情報が載っている反面、個々の岩場の情報は少ないです。ルート図もわかりにくい場合もあります。色々な岩場に行きたいとか、行きたい岩場を探すために概要だけでも知りたいという方にはこちらがおすすめです。
一方で、一つの岩場を解説したトポには、「御岳ボルダリングエリアガイド」や「小川山ボルダリングエリアガイド」などがあります。
これらのトポには岩場の所在地やアクセス方法はもちろん、開拓の歴史や周辺環境、細かい注意事項なども記載されています。ルート図には写真が使用されていて、スタート位置やライン取りもわかりやすく示してあります。写真集のように眺めて、どうやって登るのか想像を膨らますのも楽しいです。
雑誌にも岩場が紹介されています。「ROCK&SNOW」や日本フリークライミング協会の会報誌「Free Fan」にトポが掲載される時があります。公開されたばかりの最新エリアが取り上げられることも多いので、新しいエリアに飢えているときはとても参考になります。
「ROCK&SNOW」のクロニクルには、既存のエリアの追加されたルートの紹介や、グレードの変化などの最新の情報が記載されています。
インターネット
インターネットで情報を入手する場合もいくつかの方法があります。まず参考になるのは日本フリークライミング協会(JFA)のサイトです。
全国の岩場のアクセス情報がまとまっていますし、FacebookやTwitterでは最新の情報が流れてきます。クライマーならぜひ加入してほしいですね。
山と渓谷社が運営する「CLIMBING-net」では全国各地のエリアのトポが見られます。上でも紹介した書籍「日本100岩場」がベースとなっています。詳細を見るためには会員登録が必要ですが、会員が投稿した各エリアの様子などの情報を得ることができます。
ローカルクライマーの団体や、個人で運営しているサイトからトポを入手することもできます。私は本庄氏のサイト「本庄庵」に大変お世話になりました。このサイトを見て、どれだけ行きたい岩場の想像を膨らませたことか。
人に聞く
それぞれのエリアに詳しいローカルのクライマーから情報を入手する手段もあります。ローカルエリアなどは手書きでトポを作っている場合もあるので、人からもらったり、地元のジムなどで入手するなど方法は様々です。完全に公開ではない場合もありますので、ローカルクライマーの注意に従うといいでしょう。
アプリ
やはり最近のながれというべきか、スマホのアプリでもルートの情報を見ることができます。例えば27Cragsというアプリでは世界中の岩場のルートが検索できます。
ユーザによって投稿された写真を見ることができ、ルートの解説もあります。GPS情報が載っているので、位置で迷うことがほとんどないのはかなりうれしい機能です。
有料ではありますが、トポの入手が困難だったり、トポが高価で購入をためらっている場合はアプリを活用してみるのも一つの手段です。
Google Map
Google Mapに情報が載っている場合もあります。例えば御岳の忍者返しの岩はGoogle Mapに登録されています。(誰が登録したんでしょうかね?)
かなりマニアックですが、未開拓の岩場を探したい方はこのGoogle Mapを利用することもできます。どう使うのかというと、Google Mapの航空写真機能を利用して、登れそうな岩を探すというものです。
森の緑の中に、灰色のものを見つけることができれば、それは登れる岩かもしれません。河原は開けているので比較的ボルダーを見つけやすいです。周辺の家や車と比較して大きさを推定することができます。
誰にも登られていない岩を見つけ、ラインを見出して初登できたときの喜びは格別です。
ただし、非公開の岩場ではないか、立ち入り禁止の場所や私有地でないか、アプローチは安全かなど、事前に確認してから岩場に行くようにしましょう。
以上クライミングに行く前に、岩場の情報を集める方法を解説しました。事前の準備はとても大事ですので、参考にしていただければ幸いです。