今回は岐阜県恵那市にある笠置山ボルダーを紹介します。
概要
所在地
岐阜県の南東部に位置する恵那市笠置町に岩場があります。その笠置町にある笠置山の山腹にボルダーが広がっています。
トポ
「日本ボルダリングエリア 下」に記載されている他、ダイホールドより笠置山のトポが発売されています。
こちらは掲載されているエリアと課題数が多く、写真入りで課題もわかりやすいです。
アクセス
自動車
岩場へのアクセスするには、まず入山受付にて協力料(一人300円)を支払い、台帳に記帳してください。
そして笠置山を登って行くとエリア周辺にはいくつかの駐車場があるので、そこに駐車してエリアへと向かいます。
基本情報
笠置山の最新情報は笠置クライミングクラブ(KCC)のホームページからご確認ください。
開拓
地元のクライマーが笠置山の豊富な岩を発見し、小山田大氏を中心に多くの課題が初登されました。その過程で地元との交渉、整備、課題の調査など多くの労力が払われたと思われますが、今では地元の方々が観光産業の一つとしてクライミングを支えてくださっています。クライミングと地元との関係がうまくいっているモデルケースと言っていいでしょう。
環境
クライミングエリアは笠置山の山中にあり、山の斜面に転がって点在しています。この山は凝灰岩で構成されており、ざらっとした表面のフリクションがある岩質です。
観光地
笠置山周辺には恵那峡を中心に宿泊施設や遊園地、キャンプ場などがあり観光客が訪れます。
笠置山自体にはクライマー以外はあまり訪れることはありません。クライミングに行く際には、地元への還元の意味も込めて、周辺施設を利用してみてはいかがでしょうか。
主な課題
大岩ごけエリア
林道沿いにはアプローチゼロの時計塔岩があります。その左カンテを登る課題が「時計」(四級)です。四級ですがムーブが色々あっておもしろいラインです。
エグゾディアの岩には日本最難課題の一つである「エモーション」(五段)や「グール」(三段ー)といった高難度かつハイボールな課題があり、その存在感は印象的です。
他にもレッドブルの岩には「レッドブル」(三段)や「エキドナ」(初段)、エルの岩には初級者におすすめの課題があります。
また、ナナメジ岩の「ナナメジ」(初段)やイルガの岩の「イルカ」(一級)や「イルガ」(三段)など、このエリアだけでもとても登りきれないくらいの好課題がたくさんあります。
電波塔尾根エリア
電波塔尾根エリアは大岩ごけエリアの下部に位置します。
トンネル岩には「カルム」(五段ー)や「ジャスラ」(三段+)、「ニゲラ」(二段)などの高難度の課題があり上級者向けです。
「wabisabi」(二級)はあのクリス・シャーマ初登の課題で、当初は三級と発表され、あまりの悪さに日本最難の三級と呼ばれていましたが、現在は二級に改定されたようです。
「ニゲラ」(二段)はカルムの岩にあり、強傾斜のスローピーなホールドを保持してパワフルに登る課題です。
その他にもトケビ岩の「トケビ」(三級)は中級者向けの垂壁課題です。シュランシュクラン岩の「シュクラン」(一級)はムーブがおもしろいテクニカルな課題です。
また、「マジムン」(三段)、「天狐」(三段ー)、「カハク」(三段+)、「シャクヤク」(三段+)など三段の課題が多いので、三段を狙う方には選択肢が多く用意されています。
テンプテーションエリア
モスブリッジ岩の「ゴールデンルーフ」(初段)はクラックが縦横に刻まれた迫力のある岩を登ります。下部のルーフ状になっているところから、上部まで力強く登っていきます。
他にもルーフを登っていく「ツチグモ」(三段ー)、「オンモラキ」(初段)、「カグツチ」(一級)などおすすめ課題が多くあります。
テンプテーションエリアはa,b,cと分かれており、下方に位置するcはアプローチが遠く大変ですが、初中級者向けのエリアと言えます。
その他にも「猪まちエリア」「猪まち右エリア」「林道上エリア」「里エリア」など多くのエリアがあり、とても紹介しきれなません。興味のある方は是非トポを購入して調べてみてください。
おすすめ温泉
恵那ラジウム温泉館
恵那の岩場の周辺は恵那峡と呼ばれる観光地が近くにあるので、温泉も豊富です。
その中で恵那ラジウム温泉は風呂場としては狭いのですが、日帰り温泉で泉質が珍しいラジウム温泉というポイントでおすすめします。
以上岐阜県恵那市にある笠置山のボルダーを紹介しました。今でも開拓が続いているほど岩資源が豊富で、地元とクライマーの関係も良好なエリアですので大切に利用していきましょう。
参考元
- 「日本ボルダリングエリア 下」山と渓谷社
- 「A GUIDE TO Mt.KASAGI CLIMBING AREA」ダイホールド
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