アウトドアにクライミングに行く際に、車をどこに停めるか困る場合もあります。その駐車の際の注意点やマナーなどを具体的な事例と合わせてまとめてみたいと思います。
決められた駐車場がある場合
わかりやすいのは指定された駐車場がある場合です。小川山なら廻り目平キャンプ場の駐車場、瑞牆ならみずがき山自然公園の駐車場などです。区画が区切られており、停めていい場所が明示してある場合がほとんどなので、迷うことなく停めることができます。
その駐車場のルールに従って出入りの時間や料金の支払いを正しく行いましょう。
事例:小川山
小川山の駐車場は一人づつの料金を支払わなければいけませんが、まれに車一台の代表者の分だけ支払う人もいるそうです。ルールを破るとクライマーの利用禁止などにつながりかねないので守りましょう。
路肩などに停める場合
指定された駐車場や、広い場所がない場合は路肩などに停める必要があります。この場合は多くの車が駐車できるようにする、またはほかの車両が通行できるように、できるだけ端に寄せて駐車しましょう。
特に山や林道では、林業の作業車や工事車両など思ったより大きな車が通るので注意が必要です。心配があればダッシュボードに電話番号を記入した紙を置いておくなどすると安心です。また、転回スペースには絶対停めないにしましょう。
事例:三峰
三峰は国道140号から川を渡ったところの集落を抜けると、エリアの上部の路肩に駐車できるスペースがあります。しかしアプローチの入口は転回スペースとなっているので、ここには駐車せず、他の幅のある場所に駐車するようにしましょう。もしくは対岸の国道140号沿いの広い路肩や、養護学校周辺の路肩などに、他の車両に注意して駐車しましょう。
有料か無料か
駐車場にも有料と無料のものがあります。近くに有料と無料の駐車場があればやはり損得勘定から無料の駐車場を利用したくなるのは当然で、それを否定するつもりはありません。
一方でその岩場の土地の所有者や、周辺の住民が敷地を貸して駐車場としている場合はどうでしょう。そこを利用しなくても法律上の問題はないでしょう。しかしクライマーとその地主や周辺住民との関係を考えた場合、積極的に有料の駐車場を使うことを考えてもいいでしょう。
有料の駐車場を利用することで地元へ利益を還元し、それが回ってクライマーへの理解の向上につながったり、エリアや周辺環境の整備に使われる可能性もあるのです。
そういった意味で無料の駐車場ではなく、有料の駐車場を、寄付のつもりで利用してみる価値はあると思います。
事例:聖人岩
聖人岩には、岩場への入口に近い有料の黒岩駐車場と、少し歩いたところにある三滝無料駐車場があります。黒岩駐車場は地元の方が土地を貸して駐車場としているものです。一日500円と高くありませんし、地元への還元という気持ちを込めて積極的に黒岩駐車場を利用しましょう。また、三滝無料駐車場は三滝見学の観光客も利用するので、クライマーの車が一日中占領するのも避けたいところです。
観光地での停め方
観光地などやクライマー以外の人も多く使う駐車場の場合はどうでしょう。
クライマーの駐車の特徴として、一日中駐車することが挙げられます。朝早く駐車をして、一日中登り、夕方暗くなったころに戻ってきて帰る。そうすると駐車場を一日中占拠してしまい回転率を下げてしまいます。観光客などの場合は景色を見るだけなど、短い時間しか駐車しない場合がほとんどです。
そういった場合は便利な場所、例えば展望のいい場所から近い場所や、観光施設に近い場所に停めてしまうと、観光客はもちろん、観光地のスタッフなどにも良い印象はもたれません。
そこで気遣いとして、駐車場の端やあえて不便なところに停めておくことが、クライマーに対して好印象を与えることにつながります。少しの心配りでそのクライミングエリアが長く利用できることにつながるのです。
事例:御岳
いもうとやの上の公共の駐車場は、御岳小橋周辺から近く、紅葉の時期など景色もいいので観光客に多く利用されます。ここは10台ほどしか停められず、すぐに満車になってしまいます。やはり観光客へ配慮してクライマーは使わないようにして、寒山寺駐車場や発電所付近の御岳苑地駐車場を利用しましょう。
事例:湯河原
湯河原幕山公園には上から第一、第二、第三駐車場があります。一番上の第一駐車場は岩場に最も近いですが、ここも梅林を見学にくる観光客が多く利用するので、クライマーは下の駐車場を利用したいところです。第二駐車場と第一駐車場は徒歩で2,3分の違いなので、上の駐車場はあけるようにしましょう。
以上クライミングに行く際の駐車について書きました。その岩場や地元の方々の気持ちに配慮した行動を心がけることで、永続的にクライミングができるようなっていきます。事前の調査をしっかりして、現地の状況に合わせて駐車をしましょう。
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