今回は岐阜県にある瓢(ふくべ)のボルダリングエリア、通称フクベボルダーを紹介します。
概要
フクベボルダーは岐阜県の瓢ヶ岳の山中にあり、川に沿って岩が広い範囲に点在しています。
公開当時はコンペが行われ、その後課題の質と寮の豊富さから多くの人が訪れるようになったエリアです。
所在地
岐阜県美濃市にある瓢ヶ岳の山中がクライミングエリアです。
長良川の支流の板取川のさらに支流である片知川に沿ってボルダリングのエリアが広がっています。
トポ
「日本ボルダリングエリアガイド 下」にトポが掲載されています。
アクセス
フクベボルダーは川に沿って上流、中流、下流のエリアに別れており、全体は広いので車での移動が効率いいです。
入山受付
フクベボルダーで登るときは入山受付所にて協力金(300円)を支払っていきましょう。
この入山受付所は神社の前にありますので、安全祈願にも行ってみてもいいでしょう。
自動車
自動車で行く場合は、入山受付所から数分ほどのところに広い駐車場があります。そこにはトイレも併設されているので、用を足す場合は山の中ではなく駐車場まで戻ってから済ませるようにしましょう。
また、エリアは川沿いの広範囲に広がっていますので、行きたい岩の周辺の道幅が広いところに停める場合もあるでしょう。そのときは車の通行の邪魔にならないようにできるだけ端に寄せて駐車しましょう。
基本情報
開拓
瓢ヶ岳自体はもともとハイカーが訪れる山でしたが、そこで地元クライマーが点在するボルダーを発見し開拓を進めました。ここが大きく知れ渡るようになったきっかけは、小山田大氏による高難度課題の開拓です。
また、お披露目コンペという形で公開され、ロクスノなどで紹介されると多くのクライマーが訪れるようになりました。
環境
山中の川沿いのエリアということもあって夏などは虫が多く、岩は苔が生えやすいです。冬は寒いですが標高はそれほど高くないので雪が降らなければ登れる時がほとんどです。
岩質は凝灰岩でざらっとしたフリクションがありますので、指皮がすぐにすり減ってしまいます。
主な課題
すずめばち
上流エリアのオープンブック岩で、前傾した壁の悪いホールドに耐えていく課題が「すずめばち」(二段)です。ダイナミックで登りごたえのあるいいラインです。
これのシットスタートが「ハッチ」(四段)です。
シンバル
同じオープンブック岩の、宙に浮いているような形状を抱え込みながら登る課題が「シンバル」(三段)です。
バックドロップ
同じく上流エリアで、ルーフから垂壁にいきヒールフックを駆使してテクニカルに登る課題が「バックドロップ」(一級)です。その名の通りすっぽぬけると背中から落ちる体勢になるので気をつけてください。
さらに下というか奥からスタートすると「Tバック」(二段)です。
サンシャインパワー
枕岩のリップを低空トラバースしていく課題が「サンシャインパワー」(二段)です。サンシャインパワーの最後の直上部分だけを登る「ピッコロ」(一級)だけでも面白いです。
Sライン
ミニハイカラ岩をその名の通りS字状に登る課題が「Sライン」(二段)です。この岩には「KIWA」(一級)などの強傾斜を楽しめる課題があります。
上流エリアには他にも「G4」(四段)や「メインガ」(四段ー)、「バタフライ」(二段)、川エリアにある「イコン」(四段)や「破門」(三段)など高難度課題が多くあります。
ハッパマシンガン
下流エリアの河原にある丸いボルダーの課題が「ハッパマシンガン」(二段)です。ファットなホールドとカチを駆使するおすすめの課題です。
下流エリアには他にもマッスル岩の「夏至」(三段)や「燃える上腕二頭筋」(二級)などの課題があります。
以上フクベボルダーの紹介でした。広い範囲に多くの良質な課題があり、さまざまなグレードのクライマーが楽しめるエリアです。ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
参考元
- 「日本ボルダリングエリア 上」山と渓谷社
コメント