今回は岡山県にある王子ヶ岳ボルダーを紹介します。
概要
所在地
岩場は岡山県倉敷市と玉野市との間に位置します。王子ヶ岳は小高い山で、瀬戸内海を見渡せる眺望を目当てに観光客やハイカーが訪れます。
トポ
この王子ヶ岳ボルダーは玉野市のホームページでガイドを入手することが可能です。
行政が公にクライミングを後押ししてくれているのはとてもありがたいことです。
また、山と渓谷社の「日本ボルダリングエリア 下」も参考になります。
アクセス
電車・バス
公共の交通機関で行く場合は、JR宇野線の宇野駅から児島行のバスに乗るか、JR瀬戸大橋線の児島駅から、玉野行きバスに乗ります。ホールサムインせとうちバス停で下車し、そこから王子ヶ岳を登っていきます。
自動車
自動車で行く場合は、王子ヶ岳の観光用駐車場があります。
ここはトイレも併設されていて、ボルダーへのアプローチも楽なので非常におすすめです。
基本情報
開拓
日本でも最も古いボルダリングのエリア一つで、1970年代から登られています。ROCK&SNOW 68号によると、日本で最初の四級は王子ヶ岳の「スーパーカンテ」で、1977年には登られていた記録があります。
また、三級の「ナテハ」や一級/初段の「ミラースタンド」も1980年~1981年頃に登られており、その当時のシューズの性能や、マットがなかったことを考えると先駆的な岩場であることがわかります。
環境
瀬戸内海に面した小高い山の中にボルダーが点在しています。南向きの斜面かつ、遊歩道沿いなどで木に覆われていないので、日当たりがよく冬でも快適に登れます。
王子ヶ岳
王子ヶ岳は瀬戸内海国立公園に指定されています。
小高い山の中に遊歩道が整備されていて、ハイキングを楽しむ観光客が多く訪れます。「にこにこ岩」や「ひつじ岩」などユニークな名前の岩もあり、瀬戸内海を一望できる美しい景色を楽しむことができます。
クライマー以外も訪れる場所ですので道を譲りあう、大声を出さないなど節度のある行動を心がけたいところです。
主な課題
スーパーカンテ
駐車場から近くにあり、遊歩道沿いにあるのが「スーパーカンテ」(四級)です。上にも書きましたが、1970年代には登られていた課題で、最も古いボルダー課題の一つです。
カンテというよりかマントル課題ですが花崗岩のフリクションを楽しめる課題です。
ミラースタンド
東のエリア内のボルダーの中央の凹角ぎみのところを直上する「ミラースタンド」(一級/初段)は、1980年代初頭に登られたと思えない厳しい課題です。
フラッシュゴードンカンテ
「フラッシュゴードンカンテ」(三級)は、のっぺりしたカンテを登る好課題です。
ナテハ
アンダーホールドを駆使して登る「ナテハ」(三級)はマントルまで気が抜けない面白い課題です。
その他にも、「ギャンブルダイレクト」(初段)や「ミヤゾノリッジ」(二級)、「スプーンカットフェイス」(一級)などのおすすめ課題もあります。
以上王子ヶ岳ボルダーの紹介でした。穏やかで景色のいい山の中でのクライミングはとても気持ちがいいです。日本のボルダリングの始まりと言ってもいい場所ですので、是非訪れてみてはいかがでしょうか。
参考元
- 「日本ボルダリングエリア 下」山と渓谷社
コメント