今回はダンベルでできる上腕筋のトレーニングを紹介します。上腕筋は上腕二頭筋と名前が似ていますが異なる筋肉で、クライミングにおいては肘を曲げて体を引き付けたり、上体をロックしたりするときに使う重要な筋肉です。
上腕筋の解剖学
上腕筋は肘関節をまたいでいる単関節筋です。
上腕筋は上腕二頭筋の下に隠れるように存在しています。
上腕筋は上腕骨前面の下半分を起始としており、尺骨に停止しています。
上腕筋の役割
上で述べたように上腕筋は肘関節をまたぐのみなので、その働きは、肘関節の屈曲だけです。
肘関節の屈曲は、腕を曲げて力こぶを作る動作です。上腕二頭筋の下に位置するので、上腕筋を鍛えることで、より上腕二頭筋のピークを高くすることに貢献します。
クライミング動作での使用例
上記で上腕筋の役割を解説しましたが、実際のクライミングのムーブではどう使われているでしょうか。
代表的なムーブは肘を曲げて体を持ち上げたり、ロックして保持するときです。
この体の引きつけやロックは上腕二頭筋が主に使われますが、上腕筋も補助筋として重要な役割を担っています。
ダンベルを使った筋トレ
それでは自宅でもできるダンベルを使った、上腕筋を鍛える種目としてハンマーカールを紹介します。
ダンベルを持った腕を下げ、手のひらが内側を向く状態から始めます。そこから、肘を曲げてダンベルを上げていきます。ここで、手首をひねらず、手のひらを内側にしたままにすることで、上腕二頭筋の関与を減らすことができます。
筋肥大を目指すのであれば10回できる重量を2~3セット実施しましょう。筋肥大が十分であると考え、筋力を向上させることが目的であれば3~5回できる重量を2~3セット実施しましょう。
このハンマーカールでは、前腕にある腕橈骨筋も鍛えることができます。
以上、上腕筋を鍛える筋トレについて紹介してきました。上腕二頭筋とともに鍛えることで、クライミングでの体を引き付けるムーブの強化につながりますので、上腕筋の筋トレを取り入れてみてください。
参考元
「プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典」 ナツメ社
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